条件反射制御法オンライン研修会
シリーズ7
シリーズ7-1:2024年8月2日(金)13:00~15:00
シリーズ7-2:2024年8月2日(金)15:30~17:30
シリーズ7-3:2024年8月9日(金)13:00~15:00
シリーズ7-4:2024年8月9日(金)15:30~17:30
条件反射制御法オンライン研修会シリーズ7開催にあたって
欲求は、消せるのだろうかと挑戦するような考えをもった瞬間に跳ね返されるほどに不思議なものでした。そのような状態は、私が1989年に薬物乱用者への対応を開始したときから長く続いていました。ところが、覚醒剤乱用者は密売人の顔を見ると腸蠕動運動が亢進するという話を集団療法で患者から聞き、調査を行い、その結果から条件反射で欲求が生じていると考えました。
パヴロフ学説に従った方法を用いて2006年6月1日に覚醒剤に対する欲求を抑制する試みを始めました。その試みにおいて手応えを感じ、検討を重ね、手順を整え、現在では条件反射制御法と呼び、私が勤務する下総精神医療センターの専門病棟では反復する行動に対する治療の根幹となっています。
この技法の適用は、当初は物質使用障害に限っていましたが、後に対象疾患を拡げ、心的外傷後ストレス障害や病的窃盗、痴漢行為などの本能行動の過剰な作動を対象にできるように展開してきました。
その過程は、欲求を進化の観点から検討するものでした。生物がなぜ生きられるのか、動物がなぜ動けるのかを、生命と環境の関係から考えて、欲求を消す精度を高めてきました。また、なぜヒトは思考できるのかを、ヒトが立ち上がり、自然との隔たりをもつようになったことから導き出しました。
思考は未来の行動を選択する作業です。一方、神経活動は生命と環境のやりとりで成立したものであることから、過去の生理的現象を再現する反射の一部です。思考の解説では、過去を再現する現象が未来を予測し、選択する現象になるメカニズムを、そして意識の成立に関してもお伝えします。
思考をも構成する反射が、地球上の全ての動物の生命を10億年程も支え続けてきました。また、思考の制御を振り切って、反射が社会から逸脱した行動を再現します。それに伴って生じるのが欲求です。
過去には欲求に完敗でしたが、そこから上記の流れがあり、ヒトの行動が生じるメカニズムを把握し、技法を磨き、良好な効果を得ています。
皆様が、逸脱して反復する神経活動に囚われたヒトに、効果的に対応できるようになる条件反射制御法をお伝えいたします。
2024年6月
条件反射制御法学会
理事長 平井愼二
開催概要
●回数
シリーズ7:全4回
これまで集合して行っていた1日分の研修会内容を4回にわけてお伝えします。
全4回を順番通りに受講していただくことをお勧めしますが、単回での受講も可能です。
シリーズという名称ですが、前回から続いている内容ではありませんので今回初めてのご参加でも
問題ありません。シリーズ1からシリーズ7は基本部分の講義内容は同じです。
すでに受講された方でも、何度でも受講可能です。
下総精神医療センターでの実地研修参加は、全講義の受講が条件です。
●研修内容
上記タブ「プログラム」をご参照ください。
※プログラムのPDFダウンロードは こちら
●日程・開催時間
シリーズ7-1 2024年8月2日(金) 13:00~15:00
シリーズ7-2 2024年8月2日(金) 15:30~17:30
シリーズ7-3 2024年8月9日(金) 13:00~15:00
シリーズ7-4 2024年8月9日(金) 15:30~17:30
●形式
オンライン開催 Zoom(※)で行います
※Zoom(ズーム)とは無料で簡単に使えるWebサービスです。事前にアプリのインストールが必要です。
PC、タブレット端末、スマートフォンでご視聴いただけます。ご視聴にはインターネット環境が必要です。
受講に伴う通信料は受講者負担となります。
●事務局
条件反射制御法学会事務局
受講費について
受講費用
●会員
シリーズ7-1 2,000円
シリーズ7-2 2,000円
シリーズ7-3 2,000円
シリーズ7-4 2,000円
●非会員
シリーズ7-1 3,000円
シリーズ7-2 3,000円
シリーズ7-3 3,000円
シリーズ7-4 3,000円
2024年度会員年会費
●会員の方
会員更新を希望される方で2024年度年会費未払いの方は、申込時に年会費を併せてお支払いください。
会員受講費に加えて2024年度年会費:5,000円
●非会員だが2024年度の会員になって受講する方
会員受講費に加えて2024年度年会費:5,000円
※会員資格発生後は、学会誌の最新号と会員向けメールをお送りします。
(1)受講費はお支払い後、受講者様都合の場合、返金はできかねますので、ご了承ください。
(2)ご入金確認後、研修会開催3日前までには、お申し込み時のアドレスへ受講用URLを送信します。
お支払い方法
●郵便振替
自動返信メールの記載を必ずご確認ください。
●クレジットカード
申し込みフォームより必要事項を入力しお支払いください。
※決済プラットフォームはStripe(ストライプ)を使用しています。
講義資料
Web上のファイルをダウンロードしていただきます。受講費をご入金いただいた方に、URLをメールでお知らせいたしますので、研修会当日までにご確認、準備をお願いいたします。印刷物としての講義資料は発送しません。
申込み方法について
※HP申し込みフォーム以外の郵送・電話・E-mail等による申し込みは受理できませんのでご注意ください。
募集期間
・クレジットカード決済:2024年7月30日(火)まで
参加申込受付を終了しました。
たくさんのお申し込み、ありがとうございました。
注意事項
(1)オンライン研修会の特性により、修了証書は発行しません。
(2)PCの問題、Web接続環境が整っていない場合など、接続に関するサポートは行っていませんので、ご了承ください。
研修会についての問い合わせ先
下総精神医療センター 担当:寺内 〈受付時間:平日9:00~15:00〉
〒266-0007 千葉県千葉市緑区辺田町578番地
E-mail:crct.mugen@gmail.com 電話:043-291-1221(内線8328)
シリーズ7-1:2024年8月2日(金)13:00~15:00
時間 | 講義 |
13:00~ | 開講挨拶・事務連絡 |
13:05~ | 1.ヒトが行動する本当のメカニズム(第一信号系と第二信号系およびその関係) |
14:05~ | 2.第一信号系の特性(遺伝か獲得か、過酷な成育環境、廻る季節に基づいた特性) |
14:30~ | 休憩 |
14:35~ | 3.反復行動に対応する要素と関係機関の受け持ち(CRCTと他のはらたきかけの標的) |
14:50~ | 質疑応答 |
【講師】
平井愼二(独立行政法人国立病院機構下総精神医療センター 精神科医師)
プログラム内容は変更されることがございます。
シリーズ7-2:2024年8月2日(金)15:30~17:30
時間 | 講義 |
15:30~ | 4.条件反射制御法の基本とステージ進行(疾病状態への対応性と構成による安全性) |
16:05~ | 5. 体験書き出しと後の読み返しと20単語記載 |
16:40~ | 休憩 |
16:45~ | 6.制御刺激ステージ(反射連鎖の最終部分の抑制、辛かった体験の書き出し) |
17:20~ | 質疑応答 |
【講師】
平井愼二(独立行政法人国立病院機構下総精神医療センター 精神科医師)
プログラム内容は変更されることがございます。
シリーズ7-3:2024年8月9日(金)13:00~15:00
時間 | 講義 |
13:00~ | 7.疑似ステージ(反射連鎖の最終部分の抑制、辛かった体験の書き出し) |
13:50~ | 休憩 |
13:55~ | 8.本能行動の過剰な作動に対する技法の調整(万引き、痴漢、PTSDなどへの対応) |
14:35~ | 9. 頓用疑似薬および他の疑似刺激 |
14:50~ | 質疑応答 |
【講師】
平井愼二(独立行政法人国立病院機構下総精神医療センター 精神科医師)
プログラム内容は変更されることがございます。
シリーズ7-4:2024年8月9日(金)15:30~17:30
時間 | 講義 |
15:30~ | 10.想像ステージ(複数の反射連鎖全経過の抑制、体験読み返しと20単語記載) |
16:40~ | 休憩 |
16:45~ | 11.維持ステージ(低頻度での治療作業の継続) |
17:05~ | 12.条件反射制御法を支える社会内施設と閉鎖施設との連携 |
17:20~ | 質疑応答 |
【講師】
平井愼二(独立行政法人国立病院機構下総精神医療センター 精神科医師)
プログラム内容は変更されることがございます。