第13回学術集会
2024年9月14日(土)
条件反射制御法学会第13回学術集会開催に際して
皆様、ご活躍のことと存じます。
今回の学術集会では、摂食本能を基にした行動が社会からの逸脱にまで至るメカニズムおよび対応について検討を深めます。
動物は防御、摂食、生殖を反復して、生命を繋いできました。パヴロフは、親から受け継ぐ遺伝子から反射が生じて、動物種ごとの定型的な行動をする現象があり、その能力を本能と呼んで差し支えないとしました。私も防御、摂食、生殖は次のように特別なものであり、パヴロフの主張は正しいと考えています。
定型的な神経活動が反復する疾病状態には覚醒剤乱用や飲酒等を逸脱して反復する現象があります。強化効果を薬理作用にもつ物質の摂取を反復することにより、後天的に条件づけられた反射が本流となって物質使用障害は成立します。定型的な神経活動が反復する他の疾病状態には、外傷性ストレス症、窃盗症、パラフィリア症群(性嗜好障害)があり、それぞれ防御、摂食、生殖に関係する行動です。それらの行動の本流となる反射の連鎖をヒトは生まれつきもっているのです。先天的な反射連鎖に過酷な体験などが影響して、後天的な反射が加わって強く作動するようになり、社会から逸脱する行動を反復する疾病状態が成立します。
摂食とは動物が食べ物を獲得するまで探索あるいは追跡を反復し、獲得すれば、ときにどこかに隠して保存後に取り出し、口腔内に入れ、咀嚼し、嚥下する本能による一連の行動です。ヒトの社会において本能行動が周囲との調整を受けず行動化すると、窃盗症、病的ギャンブル、摂食障害等が生じるのです。条件反射制御法を実践し、調整し、展開させてきた経過においてこのように考えるようになり、テーマを「病的窃盗、病的ギャンブル、摂食障害への対応」にして、学術集会の内容を計画しました。
摂食障害については豊富なご経験をもつ北海道大学病院の三井信幸先生を招いてご講演いただきます。
また当会は、反復する違法行為に対する社会制度のあり方も研究の対象にしており、窃盗を反復する者の責任能力に関して、シンポジウムを組んで検討します。この検討には、法と精神医療学会の理事長をお務めになられている成城大学の山本輝之先生にもシンポジストとしてご登壇いただきます。
技法も司法もヒトを対象にして行動を改善することが期待されており、いずれもが従わなければならないのはヒトが行動するメカニズムです。これに関しては私が最近の研究で得られた進展を基調講演で報告いたします。
皆様のご参加をお待ちしております。
条件反射制御法学会理事長
平井愼二
テーマ
病的窃盗、病的ギャンブル、摂食障害への対応
開催概要
●開催日
2024年9月14日(土)
●形式
ハイブリッド開催 AP東京丸の内・オンラインLIVE配信(※Zoom)
※Zoom(ズーム)とは無料で簡単に使えるWebサービスです。事前にアプリのインストールが必要です。
PC、タブット端末、スマートフォンでご視聴いただけます。ご視聴にはインターネット環境が必要です。
参加に伴う通信料は参加者負担となります。
●会場
AP東京丸の内(東京駅丸の内口より徒歩10分、大手町駅D6出口直結)
東京都千代田区丸の内1-1-3 日本生命丸の内ガーデンタワー 3F
●定員
57名(先着順)
※オンライン参加に定員はございません。
●事務局
条件反射制御法学会事務局
参加費について
参加費用
・会員:6,000円
・非会員:11,000円
2023年度会員年会費
●会員の方
2024年度年会費未払いの方は、お申し込み時に年会費を併せてお支払いください。
会員参加費に加えて2024年度年会費:5,000円
●非会員だが2024年度の会員になって参加する方
会員参加費に加えて2024年度年会費:5,000円
※会員資格発生後は、学会誌の最新号と会員向けメールマガジンをお送りします。
※参加費お支払い後のキャンセルにつきましては、返金には応じかねますので予めご了承ください。
お支払い方法
●郵便振替
自動返信メールの記載を必ずご確認ください。
●クレジットカード
申し込みフォームより必要事項を入力しお支払いください。
※決済プラットフォームはStripe(ストライプ)を使用しています。
・参加費お支払い後のキャンセルにつきましては、返金には応じかねますので予めご
了承ください。
・募集締め切り後、ご入金が確認できましたら、申込時の「連絡先メールアドレス」に当日のZoom URLおよび抄録ダウンロードURLを送信いたします。
※会場参加の方にもZoom URLはご案内差し上げます。
抄録集
Web上のファイルをダウンロードしていただきます。印刷物としての抄録集は発行しません。事前にURLをお知らせいたしますので、学術集会当日までにご確認、準備をお願いいたします。
オンデマンド配信
・配信期間:学術集会開催後、約1か月間を予定しております。・事前申込をされた方のみオンデマンド配信をご覧いただけます。
申込み方法について
「申し込みフォーム」をからお申し込みください。
事前申し込みのみ受付します。当日参加申込は受付できません。
※お申込み時に参加方法(会場参加またはオンライン参加)を必ず選択してください。会場人数に制限があるため、お申込み後に参加方法の変更はできませんのでご注意ください。
※申込完了時に申し込みフォームに記載された「連絡先メールアドレス」に自動配信されます。自動配信メールが届かない場合は、受付が完了していない場合がございます。問い合わせ先のアドレスに照会をお願いします。
※郵送・電話・E-mai等による申し込みは受け付けておりません。
募集期間
・クレジットカード決済の方:2024年9月10日(火)まで
受付を終了しました。たくさんのご応募ありがとうございます。
昼食について
昼食のお弁当販売はありません。会場での飲食は可能ですので予めご用意いただくか、東京駅周辺の飲食店をご利用ください。
注意事項
(1)PCの問題、Web接続環境が整っていない等の接続に関するサポートは行っていませんので、ご了承ください。
(2)現地開催における新型コロナウイルス感染症対策として来場される全ての参加者、運営スタッフ、関係者へマスク着用を徹底しますのでご理解・ご協力をお願い申し上げます。
(3)許可のない掲示・展示・印刷物の配布・録音・写真撮影・ビデオ撮影は固くお断りいたします
第13回学術集会についての問い合わせ先
条件反射制御法学会事務局 担当:寺内TEL:043-291-1221(内線8328) ※受付時間:平日9:00~15:00
E-mail:crct.mugen@gmail.com
時間 | 内容 |
9:30~ | 受付開始(オンライン・会場) |
10:00~ | 開会式 / 開会の辞 平井愼二(条件反射制御法学会理事長) |
10:00~ | 基調講演「二足歩行による思考と意識の成立」 講師:平井愼二(独立行政法人国立病院機構下総精神医療センター) 司会:岡田卓司(岡田法律事務所) |
11:30~ | 当事者による体験発表 2名 (各15分) |
12:00~ | 昼休憩 |
13:30~ | 一般演題座(各演題10分 / 質疑応答5分) 座長:伊井理人(Catch Lab.) 報告1 報告2 報告3 |
14:15~ | 教育講演「摂食障害の多様性について〜摂食障害の精神鑑定事例も含めて〜」 講師:三井信幸(北海道大学病院精神科神経科) 司会:長谷川直実(ほっとステーション大通公園メンタルクリニック) |
15:15~ | 休憩 |
15:25~ | シンポジウム:「窃盗反復者の責任能力」 司会: 飯野海彦(北海学園大学) 西村武彦(独立行政法人国立病院機構千葉医療センター) シンポジスト: |
17:25~ | 閉会式 / 閉会の辞 長谷川直実(条件反射制御法学会副理事長) |
一般演題募集
会員の皆様から、条件反射制御法の効果を示す統計、あるいはこの技法の実践や理論、信号系学説に基づいた社会制度のあり方についての一般演題を募集します。
第13回学術集会のテーマに関係ないものでも広く申込を受付けます。
●申込期限:
2024年4月30日(月)まで
●申込資格:
報告者は、本学会会員に限ります。入会申請中の方も、演題申込を行うことができますが、必ず演題申込締切日までに会員登録手続きを済ませてください。
●報告形式:
現地での報告もしくはオンライン
オンライン参加の方はZoomのインストールをお願いします。
●報告時間:
1題20分(報告:10分、質疑応答:10分)
●応募フォーム
募集は終了しました。
●抄録様式
抄録には演題(タイトル40文字以内)、所属施設、氏名、本文(1200文字以内)を記載していただきます。
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